サブモニターを追加すると作業が速くなる、とはよく言われる。だが「生産性42%向上」のような数字は海外の学術研究の孫引きばかりで、自分の作業内容・自分の環境で本当にどれだけ速くなるのかは分からないままだった。体感では「なんとなく楽」と感じても、それが錯覚なのか実際に時間が縮んでいるのかは、測ってみないと分からない。
そこで、GMKtecミニPCにAOCモバイルモニターV50をつないで、同一の作業(資料を参照しながらの文書入力・Excel集計等の定型タスク)を、1画面のみ・2画面(サブモニター追加)のそれぞれで3回ずつ実施し、ストップウォッチで所要時間を計測した。
実測結果:1画面 vs 2画面
| 条件 | 1回目 | 2回目 | 3回目 | 平均 |
|---|---|---|---|---|
| 1画面(サブモニターなし) | 4分38秒 | 4分31秒 | 4分42秒 | 4分37秒 |
| 2画面(サブモニター追加) | 4分02秒 | 3分55秒 | 3分58秒 | 3分58秒 |
3回ずつ計測した結果、1画面の平均は4分37秒、2画面の平均は3分58秒だった。差は約39秒、比率にするとおよそ14%の短縮になる。3回とも2画面のほうが速く、たまたま1回だけ速かったというブレではないことは確認できた。
「42%向上」との違い
競合記事でよく紹介される「生産性42%向上」(ウィチタ州立大学等の海外研究)と比べると、今回の実測で出た約14%短縮という数字は控えめに見えるかもしれない。ただしこれは、研究対象のタスク内容・被験者・測定方法が今回とは異なるためで、単純に比較できるものではない。今回計測できたのは、あくまで「資料参照しながらの文書入力・Excel集計」という自分の作業内容における、この環境(GMKtecミニPC+AOCモバイルモニターV50)での結果であり、他のタスクや環境でも同じ数字が出るとは限らない。
39秒の短縮は8時間労働ではどれくらいの差になるか
今回の1タスクあたり約39秒の短縮を、単純に8時間(480分)労働に引き伸ばして考えると、同じ作業を繰り返す前提であれば体感できる差になってくる。ただしこれはあくまで機械的な引き伸ばし試算であり、実際の業務では作業内容が一定でないため、そのまま当てはまるわけではない。あくまで目安として捉えてほしい。
競合記事との違い
上位検索結果を調べた限り、「サブモニターの有無で同一作業の所要時間を実測比較する」という一次データを示していた記事はなかった。多くは海外研究の孫引き、あるいは「なんとなく楽になった」という主観的な体験談にとどまっていた。実際に同じタスクを条件を変えて複数回計測し、平均値まで示した記事は見当たらず、今回のデータで差別化できる余地は明確にあった。
在宅デスク環境の機種選びを比較でまとめた記事は在宅デスク向けミニPC比較(消費電力・騒音・ベンチマーク実測)にまとめているので、機材選定から知りたい場合はそちらも参照してほしい。
この結果から見えたこと
- 1画面平均4分37秒・2画面平均3分58秒で、約39秒(約14%)の短縮が確認できた
- 3回とも2画面のほうが速く、単発のブレではないことを確認済み
- ただし本記事のデータは「資料参照+文書入力・Excel集計」という特定のタスク・特定の環境(GMKtecミニPC+AOCモバイルモニターV50)に限定した結果であり、あらゆる作業に一般化できるものではない